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「シュタイナー教育の元父母からの匿名証言」#1  
2001年12月21日

Dec. 21, 2001 Anonymous Testimonial From Waldorf Parents #1
-Personal Stories of Former Waldorf Parents, Students Teachers,
Administrators
-Articles


 私たち家族は、長い間シュタイナーの共同体にいました。授業の手伝いや遠足、ミーテイング、祝祭といっては、よく出かけました。私はここに関わるまでは人智学を知りませんでした。また、人智学は学校の中にはないと言われていましたが、私は次第に、人智学がシュタイナー教育の裏にある推進力になっていることを悟るようになりました。私は勉強し始めました。本を読み質問をしました。数え切れないほど何時間もネットに費やし、ただ読んで勉強しているだけでしたが、PLANSのサイトにある批評も時々見ていました。その頃から、この学校にはちょっとおかしなところがあると思っていましたが、見切りをつけるような段階ではありませんでした。家の子たちは、この学校しか知りませんでしたし、なんとか上手くやっていきたいと思っていました。ある日、それがはじけたのです。

 何年もの間この共同体を信じたいと思ってきて、この学校が直面した問題解決のために助けになりたいと思ってしたことなのに、人智学の狭量をみせつけられ、私たち家族は非常に当惑することになりました。苦痛はたとえようもありませんでした。ある事件に学校は揺れました。すぐ取り上げられ、解決されるべき問題でした。しかし取り上げられることはなく、大勢の家族が辞めていきました。誰も責任をもって事態を収拾する人間がいないということは、何らかのカルマと関係があるのだと思います。このことで、私は学校をまったく違う観点から見ることになりました。この現実には心傷つきました。集団心理というものは悲しいものです。知っている人もいて驚きました。学校を辞めるしか選択の余地はありませんでした。辞めたのは私たちだけではありませんでした。私は以前辞めていった人たちに電話をかけてみました。なぜもっと早く連絡して、この人たちはどうしたのか知ろうとしなかったのかと突然思ったのです。少し前まではずいぶん親しくしていたのに、不思議です。

 共同体を知っている元家族にシュタイナーをどう思うかを聞くと、「カルト」という言葉が返ってきました。元共同体の友人達は、共同体の外では喜んで会ってくれました。みないい人です。私は、PLANSの批評を以前と違う目で見るようになりました。皆、今まで聞いていたようなシュタイナーの悪口を言うために飛び出したような人たちではありませんでした。テーマについてよく読んでおり、風穴をあける必要があると感じ、なんとかしたいと思っています。私は今ではどの話題についても、シュタイナー教育の本質を充分理解しており、批評のすべてに賛同しているわけではありません。去るのはとてもつらかったのですが、同時にほっとしています。子供たちが元気かどうか学校からは一度も聞かれませんが、なんとかうまくやっています。私は人智学に対して何の反対もしていませんし、とても宗教的なオカルト基盤をもつこの教育を理解し、選択する親に反対もしません。ただシュタイナー教育が、まちがったやり方で広まろうとしているのが残念です。だから苦痛をともなう誤解が絶えないのです。
 我が家の子供たちは、新しい環境によく順応しています。時間がかかるでしょうが、前の学校と関係のあるものを欲しがることはありません。あそこでの経験でいいこともありました。手芸やパン焼きなどです。しかしシュタイナーの基盤には、オカルト、神秘主義、カルマ、転生が深く関わっています。この学校に入るときに信じたのは、こういうことではありませんでした。こういうことは今になって理解しています。もし先に知っていたら、ここにきてはいませんでした。

 私がこの手紙を書くことになった経緯は次のとおりです。学校に正規のルートで、本当に心配していることを伝えると、教師は私を訴えると言って脅しました。私が求めたのは話し合いでした。私は無視され、結果的に大勢の人が辞めました。この問題は解決していません。どうしようかと思っていたところ、匿名でサイトに書いたらどうかと言われました。
 誰も責任をもって収拾する人がいないという問題は、シュタイナー教育の組織ではよくあるということを知りました。他のシュタイナー学校の人から同じような話をたくさん聞きました。シュタイナー学校に行くのなら、責任をとる姿勢というものを期待してはいけません。これは買い手が知っておくべきことです。その代わり、自分を揺るがすカルマに出会うでしょう。私が今こんなことを書いているのはほかでもありません。シュタイナー教育を受けようとする新しい親がいたら、このことを注意しておくためです。シュタイナー教育には、表面にでてくる以上にたくさんのことがあります。お子さんを入学させる前に、この教育のことはあらゆる角度からよく調べてください。お願いです。

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